研究室紹介

教員挨拶

本研究室の指導教員を紹介します.

三木光範 教授

 われわれの研究室のスローガンにスィングバイという言葉がある.スィングバイ(Swing-By)とは宇宙工学における重要な技術である. 地球から遠く離れた宇宙へと旅立つために,宇宙船が惑星のごく近くを飛行することにより,その惑星から公転速度のエネルギーをもらい,飛行速度を大きく増加させる.
われわれの研究室はその惑星であり,そこに所属する学生が宇宙船である.研究室の学生は1年間,あるいは3年間われわれと一緒に過ごし,学び,議論し,そして新しい発見をすることで,初めの何倍もの,いや何十倍何百倍もの大きな速度を得て,社会に旅立って行く,この過程はまさに宇宙船のスィングバイと同じといえる.
 宇宙船は惑星の引力圏で大きく飛行方向を変え,そのときに惑星の公転速度で加速される.スィングバイで最も大切なことは,惑星の公転速度と宇宙船の飛行経路である.惑星の公転速度が遅ければエネルギーを失う.一方,公転速度が大きくても宇宙船が適切な角度で進入し,近くを飛行しなければ惑星からエネルギーを得ることができない.
 研究室を惑星とするなら,惑星の公転速度はその研究室の質の高さ,学会論文数,国際的な認知度,研究発表数,他大学との共同研究実績,博士,修士などの教育実績,良質な講義実績などに加えて,その研究室全体の明るく,前向きな姿勢といえる.一方,宇宙船の飛行経路も重要であり,適切な角度で進入し,可能な限り惑星の近くを飛行する必要がある.
 良い研究室に所属しても研究室との距離を置くなら惑星の公転速度を得ることができない. 学生が宇宙船として大きな速度を得て,高いポテンシャルを持つためにスィングバイは不可欠である.スィングバイをするために,研究関連情報を丹念に調べ,教員に直接会って納得するまで話を聞き,実際に実験室や学生の部屋を訪問して研究室の雰囲気を確かめて,良い研究室を選ぶべきである.


廣安知之 教授

 廣安にとって同志社は必用であろうか.他の大学ではだめなのであろうか.同志社大学が無くなってはだめなのであろうか.これらのことを自問することから始めたい.
 同志社の長所とはなんであろうか.まずは,新島襄が人格者であったことである.そんなことかとがっかりする人もいるだろうし,大したことではないのではないかと思われる人もいるであろうが,廣安はこの点が非常に重要であると考えている.まず,日本の場合は,国立大学は官僚を養成する目的で設立されたのであり,その流れは多かれ少なかれ脈々と続いている. 一方,私立大学は,それぞれが設立の趣旨が違っているのであって,多くの有名な私立大学は明治時代に産声をあげているが,現在に至るまで設立の際の趣旨に束縛されているのである.そのため,校祖が希有な人格者であったこと,設立の趣旨を明確にしていたことは,まさに新島の魂の清さがそれをさせたのであろうし,同志社にとってはラッキーであった.同志社大学は現在に至るまで,キリスト教の精神にのっとり,良心碑に刻まれている「良心之全身ニ充満シタル丈夫ノ起リ来ラン事ヲ」を達成するように教育を充実させる必用があるという点ではまったくぶれないし,逆に言えばそれにとらわれているのである. 他大学も同様である.明確な趣旨設立をもたない私立大学はかわいそうではあるが,方向性がぶれまくっている.慶応大学は,あいかわらず福沢諭吉の教えに従い,実学を重んじ,特に日本の経済の分野では大きな力を発揮している.早稲田大学では,良い意味でも悪い意味でも大隈重信のやり方をこれまで継承して,在野の精神を忘れずに勝ってにつき進んで行くのである.廣安は,学生を主体とした私立大学の形態が好きである.研究中心の生活よりも多くの学生に囲まれてがやがやとやっていきたい.そのために,廣安にとっては私立大学はなくてはならないのである.
 次に,廣安は青臭いまでに「良心」にあこがれる.人を利用しない,無視しない,仁義を重んじる良心に心ひかれるのである.そのために,非常に同志社は居心地がよいのである.さらに,世の中,ますますお金儲け主義の,個人主義の評価が強くなり,ギスギスした世の中になりつつあるが,だからこそ,良心が充満した学生を作りたいと思うし,それが日本的,アジア的な教育であろうし,そのような人材が必ずや会社に,日本に必用になると信じているのである.このような理由から是非ともこれまでの同志社大学は存在してもらわないといけないし,維持したいのである.
 しかしながら,同志社大学のおかれている状況はなかなかに厳しい.現在,日本の大学は次用のような環境下にある.すなわち,18歳人口の低下に加えて工学部離れが急であること,ITなどの普及により,地球規模での連携がたやすくなり,技術の進展が頻繁に,かつ,急速になったこと,新しい分野が多く出現してきたことに加えてそれらの境界があやふやになってきている.このような環境では,すべての項目に対応することはできないために,各大学がどのような分野に注力するのか明確にする必用があり,国際的に連携や事業を推進する必用がり,諸処の事項に対して迅速に対応する必用がある.このようなことを実現するためには,これまで同志社大学が行ってきたような,個々の教員・職員が勝手に行動を起こすのではなく,大学が明確な戦略を示し,それに対して個々が迅速に対応しなければならない.生命医科学部の設置はその方向性の一つである.ただ単に新しい学部を設立しているだけでなく,新しい分野への進出をしていること,さらに今後は理工学部や他学部と連携する必用があることが重要なのである.これらのことを実践するために,廣安は転部した.そして,今まで通り,三木先生と協力して研究を続けていくことで,連携も図られ同志社大学が発展していくのである.

Introduction

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  • 年間行事