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理工学研究報告書スタイルファイル使用方法
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1999/11/25 改訂
同志社の理工学研究報告書の論文投稿用のLaTeX(pLaTeX2e)用のスタイルファイルの利用方法です.知識工学科知的システムデザイン研究室のメンバーは必ずこのフォームを利用するようにしてください.このファイルは知的システムデザイン研究室内部での利用を前提に作成されていますので,他研究室の方でこのスタイルファイルを利用される場合にはご一報ください.
○スタイルファイル更新履歴
現在の最新版は ver1.4(11月25日版)
です.
99/11/25 version1.4を公開.変更点は以下の通り.
・文献の引用の際のマークを[ 1]から 1) に変更.
・\head命令の拡張.西暦年を入力するようにした.
・その他,誤植の修正など.
99/11/03 version1.3を公開.変更点は以下の通り.
・図のキャプションを「Fig.」に変更
99/10/13 version1.2を公開.変更点は以下の通り.
・著者名用のコマンドを分化
・ footnotemarkを変更(Special Thanks to M1のみなさん)
99/10/12 version1.1を公開.変更点は以下の通り.
・著者名用のコマンド \lname の追加
・セクションの数字に「.」がつくようにした.
・図・表をFig・Tableに変更.またキャプションで「:」を表示しないようにした.
・その他,スペルの修正など.
99/06/20 スタイルファイルを公開
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1.必要なファイルのダウンロード
まずはこの下のリンクから,スタイルファイルとテンプレートファイル(TeXソース)をダウンロードしてください.SJIS版とEUC版がありますので,各自の環境に適したものを利用してください.WindowsユーザはSJIS版を利用してください.なお,説明を簡単にするため,これ以降はこのテンプレートを利用しているのを前提に説明をすすめます.
ダウンロードしたスタイルファイルを,作成する文書と同じフォルダに置いてください.
スタイルファイルのダウンロード
2 全ページにわたる設定(ヘッダ)
理工学研究報告書の論文の偶数ページのヘッダには「著者名」,奇数ページのヘッダには「論文タイトル」を記入しなければなりません.また,1ページ目ヘッダのみ「THE
SCIENCE AND ENGINEERING REVIEW OF DOSHISHA UNIVERSITY, VOL **, NO, * ,MONTH
,1999」となっており,掲載される号の巻数,月などを記入する必要があります.
ヘッダを設定するために,テンプレートファイルの次の部分を変更してください.変更するのは太字の部分です.
そのほかの部分は絶対に変更しないでください.
\documentclass[a4paper,10pt,twoside]{jarticle}
\usepackage{rikoken}
%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
\makeatletter
\def\ps@riko{\let\@mkboth\@gobbletwo% \def\@oddhead{\reset@font\hfil
%
三木 光範・学生 氏名・広安 知之%
\hfil} \def\@oddfoot{\reset@font\hfil(\thepage)\hfil}%
\def\@evenhead{\reset@font\hfil %
\htitle{理工学研究報告書スタイルファイル(ここには論文のタイトル)}%
\hfil} \def\@evenfoot{\reset@font\hfil(\thepage)\hfil}%
}
\def\ps@rikotop{\let\@mkboth\@gobbletwo%
\def\@oddhead{\reset@font\hfil %
\head{39}{2}{J}{UNE}%
\hfil} \def\@oddfoot{\reset@font\hfil(\thepage)\hfil}%
\def\@evenhead{\reset@font\hfil %
\htitle{}%
\hfil} \def\@evenfoot{\reset@font\hfil(\thepage)\hfil}%
}
\makeatother
%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
\pagestyle{riko}
\thispagestyle{rikotop} |
・ 文書クラス,文書パッケージの指定
文書クラスと,文書パッケージを指定します.テンプレートファイルでは変更は不要です.
rikokenスタイルが\usepackageで読み込まれているのを確認してください.
\documentclass[a4paper,10pt,twoside]{jarticle}
\usepackage{rikoken} |
・ ヘッダの設定
文書のヘッダを設定します.前述のように,偶数ページ,奇数ページ,1ページ目について設定する必要があります.
※ver1.4から\headの引数が5つになり西暦を入力するようになりました.
\makeatletter
\def\ps@riko{\let\@mkboth\@gobbletwo% \def\@oddhead{\reset@font\hfil
%
三木 光範・学生 氏名・広安 知之%
ここに著者名を記入します.これが,奇数ページのヘッダになります.
\hfil} \def\@oddfoot{\reset@font\hfil(\thepage)\hfil}%
\def\@evenhead{\reset@font\hfil %
\htitle{理工学研究報告書スタイルファイル(ここには論文のタイトル)}%
ここに,論文のタイトル(日本語)を記入します.これが偶数ページのヘッダになります .
\hfil} \def\@evenfoot{\reset@font\hfil(\thepage)\hfil}%
}
\def\ps@rikotop{\let\@mkboth\@gobbletwo%
\def\@oddhead{\reset@font\hfil %
\head{39}{2}{J}{UNE}{2000}%
ここに掲載される号の巻数,ナンバー,月を記入します.月は頭文字だけ別の引数になってい
ます.月はすべて大文字で記入してください.例APRIL -> {A}{PLIL}
\hfil} \def\@oddfoot{\reset@font\hfil(\thepage)\hfil}%
\def\@evenhead{\reset@font\hfil %
\htitle{}%
\hfil} \def\@evenfoot{\reset@font\hfil(\thepage)\hfil}%
}
\makeatother
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・ ページスタイルの指定
ヘッダの設定を反映させるために,ページスタイルを指定しています.テンプレートでは変更の必要はありません.
\pagestyle{riko}
\thispagestyle{rikotop} |
注)ここまでの設定はプリアンプル(\begin{document}よりも前)に記述しなくてはなりません.
3. トップページの設定
理工学研究報告書の論文の1ページ目には次のようなものを記入しなくてはなりません.
- 論文タイトル(英語)
- 著者名(英語)
- 投稿日
- 論文概要(英語)
- キーワード(英語・日本語)
- 論文タイトル(日本語)
- 著者名(日本語)
それぞれ,テンプレートファイルのどの部分を修正すればよいかを説明していきます.なお,トップページの設定はテンプレートの以下の部分です.
\begin{center}
論文タイトル↓
\etitle{Title of Paper}
著者名↓
\name{Mitsunori M}{IKI}\footnotemark\miki
\name{Shimei G}{AKUSEI}\footnotemark\std{student@mikilab.doshisha.ac.jp}
\lname{Tomoyuki H}{IROYASU}\footnotemark\tomo
論文受理日↓
\recieved{November}{4}{1999}
アブストラクト↓
\begin{abstract}
\setlength{\baselineskip}{15pt}%
(アブストラクト本文)
\end{abstract}
キーワード↓
\keyword{maintenance, population,
Genetic Algorithm (GA)}{メンテナンス, 母集団, 遺伝的アルゴリズム(GA)}
日本語タイトル↓
\jtitle{人工物の知的性質の構造}
著者名(日本語)↓
\jname{三 木 光 範}・
\jname{学 生 氏 名}・
\jname{広 安 知 之}
\vspace{1cm}
\end{center}%
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・論文タイトル(英語)
論文のタイトルを英語で記入します.\etitleという独自のマクロ命令を使っています.
書式:\etitle{論文タイトル}
・著者名(英語)
著者名をアルファベットで記入します.この命令で,タイトルの下に名前を表示し,脚注に連絡先を表示します.ver1.2で大幅に変更しました.ver1.2では,脚注の連絡先は教員に1つ,学生に1つにしました.また,著者名の命令も以下の表のように細かく分けました.
著者名を記述するマクロ命令
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教員 |
学生(院生・学部生) |
通常 |
\stfname |
\stdname |
連名の最後 |
\stflname |
\stdlname |
また,脚注の連絡先も以下のように分化しました
連絡先を脚注に出力するためのマクロ命令
教員 |
院生 |
学部生 |
\stf |
\std{
メール } |
\bstd{ メール
} |
少し複雑ですので,以下の例を参照してください.
例1) 3人の場合(三木,学生,廣安)
Mitsunori MIKI
* , Simei GAKUSEI ** , and Tomoyuki,
HIROYASU*
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\stfname{Mitsunori
M}{IKI}\stf ←三木先生の名前と,,両先生の連絡先を表示させます
\stdname{Shimei G}{AKUSEI}\std{student@mikilab.doshisha.ac.jp}
\*name命令の1番目の引数に{名前と名字の頭文字} を,2番目の引数に{名字の残りを大文字で}
記入してください.
また,\std命令の引数には{自分のメールアドレス}を記入してください.
\stflname{Tomoyuki H}{IROYASU}
←広安先生の名前を最後に表示します. |
例2) 4人の場合(三木,廣安,院生1,院生2)
Mitsunori MIKI
* , Tomoyuki, HIROYASU*, Shimei GAKUSEI **, and Hanako Master**
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\stfname{Mitsunori
M}{IKI}\stf ←三木先生の名前と,,両先生の連絡先を表示させます
\stfname{Tomoyuki
H}{IROYASU} ←広安先生の名前を最後に表示します.
\stdname{Shimei G}{AKUSEI}\std{(simei,
hanako)@mikilab.doshisha.ac.jp}
\stdlname{Hanakko M}{ASTER}
↑メールアドレスも1つにまとめる |
書式:\stdname{名前と名字の頭文字}{名字の残り(大文字で)} \std{メールアドレス}
また,著者のうち最後の一人は\lname命令を利用してください.最後の一人の前だけ「,and NAME」となります.
書式:\lstdname{名前と名字の頭文字}{名字の残り(大文字で)}\std{メールアドレス}
・受理日
論文が受理された日付を記入してください.
書式:\recieved{月}{日}{年}
\recieved{November}{4}{1999}
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・論文概要
アブストラクト環境を定義し,そこに論文の概要を英語で記入します.
書式:\begin{abstract} (アブストラクト本文) \end{abstract}
\begin{abstract}
\setlength{\baselineskip}{15pt}% ←ここで行間を指定しています.この行を消さないでください.
(アブストラクト本文)
\end{abstract} |
・論文タイトル
論文のタイトルを日本語で記入します.
書式:\jtitle{論文タイトル}
・著者名
著者名を日本語で入力します.
書式:\jname{著者氏名}
\jname{三 木 光 範}・
\jname{学 生 氏 名}・
\jname{広 安 知 之} |
4. 本文での注意点
・「緒言」について
第1節は「緒言」とする場合が多いと思いますが,この場合には「緒□□言」と全角スペースを2つ入れてください.
・2段組
本文は2段組の環境(\multicols)の中で記述します.
%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%% ここから本文 %%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%% \begin{multicols}{2}
(本文)
\end{multicols}
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.・図の張り付けについて
\multicols環境の中では\figure環境を利用した図表の張り付けができないので,図を張り付ける方法を説明します.
図の張り付け
図を張り付ける方法にはいくつかありますが,いずれも\figure環境を利用するものです.ここでは,\figure環境が使えません.そこで,以下のように\figure環境なしで図を張り付けます.\figure環境の外では図のキャプションを定義する\caption命令は使えませんので,かわりに\fgcaption命令を用意しました.\fgcaption命令の使い方は\caption命令と同じです.
図の張り付け例(1) :epfsを利用
\begin{center}
\leavevmode
\epsfxsize= 75mm ←図の横幅を指定
\epsfbox{ファイル名.eps} ←ファイル名
\fgcaption{図のキャプション} ←キャプション(\fgcaption)
\label{ラベル} ←参照のためのラベル
\end{center}
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↑この例では,図表の横幅を指定すると自動的に縮尺を調整してくれます.通常は\usepackage{epfs}でepfsパッケージを読み込まないとこの書式は使えませんが,rikokenスタイルでは,自動的にepfsパッケージを読み込むのでこの書式を利用することができます.
ただし,理工学研究報告書スタイルでは,図の横幅は75mm以下にしてください.そうしなければ2段組の幅よりも大きくなってしまいます.
2段に渡る大きな図の張り付けについては別に述べます.
図の張り付け例(2) :graphicsを利用
\begin{center}
\includegraphics{ファイル名.eps}
\fgcaption{図のキャプション}
\label{ラベル}
\end{center}
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↑LaTeXゼミで説明した,graphicsパッケージを利用する方法の例です.こちらは図のサイズを指定できないので,通常は前述のepfsパッケージのほうをおすすめします.
大きな図の張り付け
大きな図の場合,2段に渡って図を張り付けたい場合もあると思います.その場合には,以下の例のように,一度2段組の環境を閉じて,画像を張り付けた後でふたたび2段組の環境を開始するという方法を採ります.
図の張り付け例(1) :epfsを利用
\end{multicols} ←2段組の環境を閉じる
(図を張り付ける.方法は前述の通り)
\begin{center}
\leavevmode
\epsfxsize= 150mm
\epsfbox{ファイル名.eps}
\fgcaption{キャプション}
\label{ラベル}
\end{center}
\begin{multicols}{2} ←再び2段組の環境を開始
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・表の作成
表の環境である\table環境も,2段組の中では利用できません.そこで,\tablar環境だけで表を作成します.この場合図のときと同様に\caption命令が利用できないのですが,表のキャプション用に\tbcaption命令を作成しました.
\begin{center}
\begin{tabular}{|c|c|} ←tabular環境で表を定義
\hline a & 1 \\
\hline b & 2 \\
\hline c & 3 \\
\hline
\end{tabular}
\tbcaption{表のキャプション} ←表のキャプション
\label{表のラベル} ←参照用のラベル
\end{center}
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・参考文献の参照について
参考文献についてはBiBTeXの使用を薦めます.BiBTeXでは,TeX のファイルとは別に文献データベースファイルを作成しなければなりませんが,一度作成してしまえば他のファイルからも参照できるので便利です.
BiBTeXについてはこちらに詳しく説明しています.
三木研の方へのお願い:
スタイルファイルは勝手に変更を加えないでください.変更が必要な場合には,LaTeX担当に連絡してください. もしも,個人で変更を加えた場合には,その旨を伝えてください.有効なものであれば正式版に採用したいと思います.
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文責:
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