修士論文の書き方について

99年度の同志社大学大学院工学研究科知識工学専攻修士論文用のスタイルファイルの書式や,使用上の注意です.このページを参照した上,スタイルファイルに添付のサンプルファイルをご覧ください.(2000/02/01)
※畠中さんが書かれたものを吉田が編集しています.畠中さんありがとうございます.

スタイルファイルはダウンロードのページから入手可能です.


1. プリアンブルの設定

使用するクラスとパッケージの指定を行います. 以下のように設定して下さい.

\documentclass[a4paper,11pt]{masterthesis}
\usepackage{masterthesis}
\pagestyle{plain}

これらが正しく設定されていれば,図表および数式番号は, 論文全体を通して連番でカウントされます.


2. アブストラクト

\begin{document}に続いて,アブストラクトを記述します.

\begin{document}
\begin{abstract}

ここにアブストラクトを書く.

\end{abstract}

abstract環境は再定義を行っています. ページ上部にAbstractの文字を中央寄せで表示し, 続いてアブストラクトが表示されます. abstract終了後,自動的に改ページを行います.


3. 目次

続いて目次を作成します. \end{abstract}に続けて,以下の命令を記述して下さい.

\pagenumbering{roman}
\tableofcontents
\newpage
\pagenumbering{arabic}

目次はSectionまで表示されます.
また,目次部のページ番号はローマ数字で振り, 本文はアラビア数字で新たに振り直します.


4. 本文

目次の後,本文が始まります.

\chapter{序論}

この論文では…

…中略…

\chapter{結論}

以上により….

一番大きな見出しとして\chapterを使用して下さい.また,図表は参考文献の最後にまとめて貼り付けます.


その他,文書の作成方法については通常の文書と同様です.


5. 謝 辞

結論に続いて「謝辞」を記述します.
謝辞環境は作成していないため,以下のようにして作成して下さい.

\newpage
\chapter*{謝辞}

本研究を遂行するにあたり…

見出し命令に続いて*記号を付け足した場合には, 見出しの大きさはそのままで見出し番号が出力されません.また,目次にも出力されません.


6. 参考文献

参考文献についても新たな環境は作成していないため, 以下のようにして改ページを行って下さい.

\clearpage
\begin{thebibliography}{99}

\end{thebibliography}

参考文献の引用フォーマットは情報処理学会誌に習い, 次のようになります.

<著者1>, <著者2>…<著者n>:
<文献名>, <出典>,
(<引用ページ>, )
<年度>

例)

J.H.Holland :
Adaptation In Natural and Artificial Systems,
University of Michigan Press,
(1975).

注)各項目の区切りには全角の「,」ではなく, 半角の「,」と半角スペースを使用して下さい.


7. 付図,付表

修士論文では図表は本文の後に書きます.付図,付表の目次を作成するため,参考文献終了後に以下の命令を記述して下さい.

\appendix
\clearpage
\listoffigures
\listoftables
\clearpage

見出し命令に続いて*記号を付け足した場合には, 見出しの大きさはそのままで見出し番号が出力されません. また,目次にも出力されません.

8. オリジナルのマクロについて.

修士論文のスタイルでは, 付図,付表のキャプションはそれぞれ「Fig. ○ …」, 「Table ○ …」と出力されるよう定義されています. これらを参照する際には\ref命令を使用するのですが, \ref命令では,labelに対応した数値が表示されるだけで,「Fig. 1」のようは表示されません.

したがって,「Fig. 1において」と記述するためには,

  Fig. \ref{label1}において

と記述する必要があります.

そこで相互参照をより明確にするために, 以下の命令を追加しました.

\fgref 図参照用
\tbref 表参照用 
\eqref 数式参照用

これらの命令を使用することで「Fig. 1において」は

  \fgref{label1}において

とすればよいことになります.これにより,引用時にFigやTableを書き漏らすことがなくなります.したがって,できるだけこれらのマクロを使用することを推奨します.

また,「Fig. 2から5において」と表示する場合には

  \fgref{label1}から\ref{label2}において

と記述してください.


9. その他関連Tips

LaTeX Error:Too Many unprocessed floatの解決法

 

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文責:
同志社大学工学部知識工学科 知的システムデザイン研究室 LaTeXチーム
Jun-ichi YOSHIDAjunichi@mikilab.doshisha.ac.jp