近年,音楽や写真などのマルチメディアファイルや,インターネットによるビデオ配信の利用などにより,日常の生活で利用するデー多量が増加の傾向にある.そのため,コンピュータの世界ではストレージに対する要求は高まる一方である.そこで,近年のネットワーク技術の進化により,既存のIPネットワーク上にストレージを直接接続できるiSCSIが注目されている.
ストレージとなるLinuxマシンに,iSCSI Targetのセットアップを行う.
The iSCSI Enterprise Target ProjectからiSCSI Targeソフトウェアをダウンロードし,インストールを行う.本マニュアルでは,2005年11月時点での最新バージョン0.4.12を使用する.iSCSIはカーネルのバージョンに依存する.本マニュアルにおいて利用するバージョン0.4.12では,カーネルはバージョン2.6.13以降のものが必要である.
iSCSI Targetをダウンロードしパッケージを展開する.展開されたディレクトリに移動する.
$ tar xvfz iscsitarget-0.4.12.tar.gz $ cd iscsitarget-0.4.12
コンパイルし,インストールする.
# make # make install
iscsitarget-0.4.12/etc/ietd.confの設定ファイルを/etc以下にコピーする.
# cp iscsitarget-0.4.12/etc/ietd.conf /etc
コピーしたietd.confを編集する.
Target ipn.2009-08.isdl.doshisha.ac.jp:storage.lvm #Users, who can access this target #(no users means anyone can access the target) IncomigUser OutgoingUser #Lun definition #(right now only block devices are possible) Lun 0 /dev/hdc fileio #Alias name for this target Alias iSCSI #various iSCSI parameters
ipn.2009-08.isdl.doshisha.ac.jp:storage.lvmはiSCSIネームで,ノード識別や管理のために持つ固有の名前である.isdl.doshisha.ac.jpはドメイン名である.この設定では認証を行っていない.ハードディスク/dev/hdcにアクセスを行う.このターゲットのエイリアスはiSCSIである.
以下のコマンドにより,Targetサービスを起動する.
# /etc/init.d/iscsi-target start
以下のコマンドにより,起動時にTargetサービスを自動的に起動させることができる.
# chkconfig iscsi-target on
WindowsマシンからiSCSIストレージを利用する場合の,Initiatorの設定を行う.
Microsoft iSCSI Software Initiatorよりイニシエーターソフトウェアをダウンロードし,インストールを行う.
インストーラの指示に従いデフォルトのままですすむ.インストールが完了するとデスクトップにiSCSI Initiatorのアイコンが表示される.
「管理ツール」にある「コンピュータの管理」を確認すると,ローカルマシンのハードディスクと同じように認識される.このハードディスクを利用するために,右クリックで「新しいパーティション」を作成する.
以上でWindowsマシンからiSCSIを用いてネットワーク越しにストレージを使用可能となる.
本マニュアルで使用するバージョン4.0.2のiSCSI Initiatorでは,カーネル2.6.10以降でなければならない.また,iSCSiを使用するために,再構築を行う必要がある.まず,/usr/src/iscsiというディレクトリを作り,これの下にlinux-iscsi-kernel-4.0.2.patchを置く.以下のコマンドを実行する.
# patch -p0 < linux-iscsi-kernel-4.0.2.patch
これにより,/usr/src/linux-2.6.10(カーネルのバージョンにより異なる)/drivers/scsiの下に,iscsi-sfnetができる.
次にSourceForgeより,sysfsutils-1.3.0をダウンロードし,以下のように行う.
# ./configure # make # make install
次にカーネルを再構築する.以下のiSCSIを組み込みモジュールに設定する.
Device Deivers ---->
SCSI device support ----->
SCSI low-level drivers ----->
iSCSI Driver support
------> [M]Provides ability to access storage using iSCSI protocol
以下のコマンドを実行し,モジュールの作成とインストールを行う.
# make modules # make modules-install
/usr/src/iscsi以下にiSCSI Intiatorのパッケージを展開し,生成されたlinux-iscsi-4.0.2に移動する.
次に以下のコマンドを実行する.$ tar xvzf linux-iscsi-4.0.2.tgz $ cd linux-iscsi-4.0.2
# make # make install
以下のコマンドでiSCSI Initiatorが起動する.
# /etc/init.d/iscsi start
Initiatorが起動すると,自動的にTargetを認識し接続される.接続されたTargetを確認するためには以下のコマンドを使用する.
$ iscsi-ls
ストレージを使用するために,fdiskでパーティションを作成する.
# fdisk /dev/sda
mkfsコマンドにより,Linuxのファイルシステムをハードディスクのパーティション上に構築する.
# mkfs /dev/sda1
マウントする.
# mount /dev/sda1 /mnt/iscsi
成功すると以下のように表示される.
# df Filesystem 1K-blocks Used Available Use% Mounted on /dev/hda1 18508428 3619348 13948880 21% / tmpfs 127984 0 127984 0% /dev/shm /dev/sda1 40000000 16000 39984000 1% /mnt/iscsi
Initiatorの設定の変更は/etc/iscsi.confで行う.
# vi /etc/iscsi.conf
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