【IT用語】Folksonomy 〜タグで繋がるみんなの分類〜

西村 悟, 千野 晋平, 三木 光範, 廣安 知之

ISDL Report  No. 20050911001

2005年 10月 24日

1  はじめに

従来, Web上, コンピュータ上に限らず, 日常においても, 例えば, 図書館の本棚など, 何かを分類するためには, カテゴリという階層構造が用いられる事が一般的である. しかし近年, Web上では, folksonomyというカテゴリ分けに変わる新たな分類手法が注目されている. 本稿では, folksonomyと従来のカテゴリ分けとの違いに注目し, folksonomyの有効性と今後の展望について述べる.

2  folksonomyとは

folksonomyとは, folks(人々の)とtaxonomy(分類学)を組み合わせた造語で, 「みんなの分類」という意味である. folksonomyは, その概念よりも先に, del.icio.us[1], Furl[2], Flickr[3]というサービスが登場し, これらのサービスで採用されていた分類手法をfolksonomyと呼んだ事が始まりと言われている. folksonomyによる分類では, サービスを利用する各ユーザーがまず, それぞれ自由に分類したいコンテンツにタグというコンテンツに関するメタデータを付加する. 分類するコンテンツは, サービスによって異なり, Webページや, 写真などがある. 付加するタグは, folksonomyに関するブログの記事を分類するといった場合には, 「folksonomy」や「ブログ」, また, 「わかりやすい」, 「面白い」といった感性的なものでも何でも良く, また複数付加しても構わない. そして, 各ユーザーによって付加されたタグ情報を共有し, 集約する事によって, 全体の分類としようというのが, folksonomyの考え方である. また, メタデータによって, コンテンツに意味を持たせようという試みは, Semantic Webにも通じる考え方であると言える.

3  folksonomyの特徴

本章では, folksonomyの特徴を利点, 問題点という視点から述べる.

3.1  folksonomyの利点

3.2  folksonomyの問題点

folksonomyでは, ユーザーが個別にタグ付けを行うため, タグのつづり間違えや表記ゆれ(フォークソノミー, フォルクソノミーなど), タグの正当性をどのように評価するのかという問題がある. そして, そもそもコンテンツを登録する時に, わざわざタグ付けを行うという労力を上回るモチベーションをどのようにユーザーから引き出すかという問題もある.

4  folksonomyを実装したサービス

本章では, folksonomyを実装した既存のサービスについて述べる.

4.1  ソーシャルブックマーク

folksonomyという概念を生んだdel.icio.usとFurlは, 一般にソーシャルブックマークと呼ばれる. これらソーシャルブックマークは, タグ付けを行う対象をWebページとして, 各ユーザーが自分のブックマークをWeb上に作成し, それを共有するというfolksonomyを実装したサービスである. ソーシャルブックマークは, folksonomy特有のタグによる繋がりによって, 自分がタグ付けを行った記事を他のユーザがどのように見ているか, 注目されている記事などの情報を簡単に知る事が可能である. また, 各ユーザーは, 通常のブックマークと同様に, 有益だと思うページにタグ付けを行いブックマークを作成する. そのため, 情報源として質の高い検索サービスとしても利用できる. del.icio.us, Furl以降も, spurl[4]や, 日本でも, クリエイター限定のSnippy[5], 現在日本最大のソーシャルブックマークであるはてなブックマーク[6]など, 様々なサービスが登場している. その中で, はてなブックマークはコンピュータにより自動抽出されたキーワードによる検索も同時に利用できる, 通常の検索サービスに近いソーシャルブックマークとなっている.

4.2  Flickr

Flickrはdel.icio.us, Flurlと共にfolksonomyを生んだサービスである. Flickrは, タグ付けを行う対象を写真としたサービスである. 写真という言語ベースではないコンテンツにタグ付けを行う事で, あるタグから繋がり, 予想もしなかった写真を発見するというfolksonomy特有の面白さがさらに際立っているサービスといえる.

5  今後の展望

本章では, 今後のfolksonomyについて予想する.

以上の様に, 今後folksonomyは, 既存のサービスに組み込まれ, そのタグ付けの対象を広げながら進化していくと考えられる.

References

[1]
del.icio.us http://del.icio.us/
[2]
Furl http://www.furl.net/index.jsp
[3]
Flickr http://www.flickr.com/
[4]
spurl http://spurl.net/
[5]
Snippy http://snippy.jp/
[6]
はてなブックマーク http://b.hatena.ne.jp/
[7]
tagzania http://www.tagzania.com/
[8]
My Web2.0 BETA http://myweb2.search.yahoo.com/


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On 21 Oct 2005, 20:05.

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